ゲスの勘繰りー尖閣諸島問題とオスプレイ

 

senkaku.jpg領土問題に関して深く勉強したことはないが、読みかじり、聞きかじりから思うことがある。もともと国境なんてものは、人間が地図上に引いた線である。これを厳密に適用しようとしたら、2国間の武力衝突しか手がない。これを避けたいのなら曖昧にしておくのがベストの選択なのだろう。1978年当時、ケ小平は、日中友好のため尖閣諸島問題は棚上げしようという提案をしている。「今私たちに問題を解決する知恵はない。将来の世代に委ねよう。」と言った。尖閣諸島は日本が実効支配しているので、日本にとっては有利、中国にとっては不利な提案といえる。現に尖閣問題を曖昧にしたまま、日中は経済的、文化的交流を深めてきた。

 しかし、ここに来て尖閣問題が浮上している。何か不可解である。前原が外務大臣の時、尖閣問題に触れ、「国内法に則り、これを厳密に適用する」と言った。前原に特別な考えがあるはずもなく、きっと誰かに言わされたのだろう。中国にとっては棚上げしてうまくいっているのに、一発張り手を食らったような心境だったのだろう。そして石原慎太郎の登場である。突然東京都が尖閣列島を買うと言い出した。しかもアメリカでアメリカのメディアに向けてである。結局は国が買取り国有化した。

osupurei.jpg 言ってみれば寝た子を起こしたのである。これはアメリカが沖縄にオスプレイを配備しやすくなるようにする陰謀ではないかと思う。冷戦が終わり、ロシアも中国も資本主義国になった今、もはや仮想敵国はない。テロとの戦いはアメリカが作り出した虚構である。日本人に軍事的緊張感を持たすためには中国との国境問題を持ち出すのが手っ取り早い。「やはり沖縄にアメリカ軍が必要、オスプレイの配備が必要。」と日本人に思わせる手段である。沖縄のアメリカ軍は海兵隊が主体であって、島や国を守る役目はない。オスプレイは敵地への殴り込みのため、海兵隊を遠くへ運ぶ役割である。この点を考えると、日本人を騙す手段はいかにも幼稚に見えるが、日本人の多くがその幼稚な手段に騙され続けている。中国の反日デモでさえアメリカが糸を引いているように思える。

「風が吹けば桶屋が儲かる」ではないが、関連があるように思えてならない。

 

アメリカさんは、戦争、陰謀、殺人、暗殺、差別、貧富の差が大好きな国である。

 

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