「創造」再発行一周年のご挨拶




 

早いもので、「創造」再発行(web版)から一年が経ちました。お陰さまで、政治経済社会問題から、歴史、文学、芸術、音楽、趣味に至るまで様々な投稿をいただき、徐々に充実してまいりました。この間、皆様と一同にお会いすることができました。また、むりおさとるさんのご尽力により、多くの懐かしい人たちとの再会もはたしました。

今後とも「時代を写す鏡」のような自由な表現の場として、「創造」をますます発展させていきたいと思います。皆様のご協力をお願い申し上げます。

 

 さて、世界情勢に目を向けると、商業資本主義、産業資本主義の段階を経て、グローバル金融資本主義として暴走した挙句、いよいよ資本主義が断末魔の段階に入ったように思えます。アングロサクソンの暴力装置とユダヤ資本が牛耳るグローバル金融資本主義の本質は「人殺し」と「搾取と収奪」と「金儲け」です。そもそも世界には多様な人種、民族が存在し、それぞれが独自の歴史、文化、伝統、宗教、習慣、価値観を持っています。それを画一的なグローバリズムで縛ろうとすることは無理があります。多様性を認め合い、尊重し合わなければ争いはなくなりません。現代の資本主義は、マルクスの時代と違って資本家階級vs労働者階級という単純な図式を描けず、社会はより複雑な様相を呈しています。断末魔の資本主義に印籠を渡すパワーは見当たりません。社会構造は複雑化したとは言え、ウォール街で起きた1%vs99%のデモのように、基本的な対立構造は変わっていないように思えます。その99%を束ねてパワーに変える術を私たちは見失っています。

 

一方、日本に目を向けると、グローバル金融資本主義の荒波に翻弄されているのが実情でしょう。日本はグローバル金融資本主義の親玉アメリカの植民地として首根っこを掴まれた状態で手足をばたつかせているに過ぎないように思えます。こうした現実を理解も分析もできない輩が、日本の行く末を真剣に議論する能力もない輩が、政治権力を握っています。官僚は政治家の無能をいいことに自分たちの利益ばかり追求しています。マスメディアはそいつらをヨイショして、権力のおこぼれ(トリクルダウン)に預かろうとしています。誠に浅ましい図式を見せつけられていて辟易とします。日本にも本質的な問題を追求して、一所懸命発信している優れた学者やジャーナリストは数多くいますが、マスメディアに登場することができないくらい情報統制は進んでいます。現在の日本は、原発、エネルギー問題、TPP、憲法改悪問題、消費税増税、沖縄基地問題、近隣諸国との領土問題、アベノミックス(実はアホノミックス)、雇用、社会保障、少子高齢化問題、食糧自給問題等等、日本の将来を左右する深刻な問題が山積しています。しかしマスメディアはそんなことには触れず、参議院選は与党圧勝のしらけムードを演出しています。


このままいけば、日本は破滅の道をまっしぐらに突き進んでいくことになります。私は日本の将来に対して深い絶望感を抱いています。なんでこんな世の中を残してしまったのか、悔しい思いです。子供や孫の世代、それ以降の世代の人たちに申し開きができないというという思いです。何とかしなければならないという焦りが募ります。しかし、私のような金もなければ力もない一庶民に、過去何ができたでしょうか。これから何ができるでしょうか。

それでもできることをやるしかないでしょう。後世の人たちへの遺言メッセージもその中の一つかもしれませんね。


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